Story of a Neighborhood Association


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第二話 三本の杭

わたしの町には、広い公園があって、その横にブランコだけが設置された小さな公園がくっついている。
特別きれいでもないし、観光地になるわけでもないけど、町内の人が生活道路に使ってて、人の行き来は多い。
夕方になると、風がちょっとだけ甘くなる、ふしぎな公園だ。

最初の杭が立ったのは、春の終わりだった。
茶色い木の杭には「安全対策」と書いてあった。
なにが安全なのかは、よく分からなかったけど、おじさんたちは「まあ仕方ないよな」と言って特になにもしなかった。
わたしは、その杭に触ってみた。
ざらっとして、ちょっとあたたかかったのだけど、何故か悲しい感じがした。

二本目は、夏。
今度は黄色いテープも一緒だった。
「立ち入り制限」
そんなに危ない場所だったっけ?
子どもたちは、杭の外側で遊ぶようになった。
ブランコは半分だけ使える。
半分だけのブランコって、ちょっとさみしい。
でも、大人はよく分からないけど忙しそうだった。
最近は町内会の回覧板が、学校の教科書みたいに分厚い。

三本目は、秋。
それは、小さな公園の真ん中だった。
三角形みたいに、杭が立った。
わたしは思った。
「あ、これ、線になるんだ」
学校で習った三角形。
杭と杭を結ぶと、目に見えない線ができる。
線は、わたしたちを分ける。
向こう側と、こっち側。
悪い人なんて、いないのに。

でもね。
その日、風が吹いた。
黄色いテープが、ぴらっと外れた。
一瞬だけ、公園はもとの形に戻った。
わたしはその瞬間を見た。
世界って、案外ゆるいのかもしれない。
大人がきちんと結んでいるつもりでも、風がふけば、ほどける。

杭は三本。
でも、まだ壁にはなっていない。

夜、窓から公園を見る。
三本の杭は、静かに立っている。
ちょっと不安で、ちょっと間抜けで、ちょっと未来みたいだ。
四本目が立つのかどうかは、まだ分からない。
わたしは、メモ帳に書いた。
「杭三本。 いまのところ、まだ三角形。」
それから、小さく付け足す。
何かのアニメで見た、次を表す言葉『See you next.』
十年後、
この公園がどうなっているか。
そのとき、わたしがここにいたら、続きを書こうと思う。

いなかったら?
そのときは、そのとき。
風は、またきっと吹くから。

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No next, see you someday.
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